飛べるくらい軽くなりたい

飛べるくらい軽くなりたい

来世は蝶々に生まれたい。そして一生青虫で居たい。

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・個人的に読んで欲しい記事
出張が楽し過ぎたのでセミ1セミ2下戸の愚痴綿棒

生まれたときから埋められて。

ilaa.hatenablog.jp

上の記事はセミの成虫と幼虫どっちが幸せかっていう記事。
多分このブログで一番気合を入れて書いた記事です。
「かっこいい文章だって書けるんだぜ!」←これが本音です。

とは言え、この記事に書いてあることは本当にずっと思っていたことです。
現実世界で誰かに話しても「はへ?」みたいな回答しか返ってこなかったので、コメントまで頂けてとても嬉しいのです。
が、記事を公開した後も、結構考えました。セミのこと。

こんな感じに。

じゃあさ、じゃあさ、お前が一切の記憶を失ってある部屋で目覚めたとしよう。
って言っても言葉は分かる。でもそれ以外は何も覚えていない。そんな状態。
その部屋は、ベッド有り、トイレあり、食べ物飲み物無限、外部の情報無し。そんな部屋。
そんでその部屋にはスピーカーが一個だけ付いてるの。
そのスピーカーがお前がやるべき全部教えてくれる。
寝ること、排泄すること、食べること。
でもそれしか教えてくれない。生きることの最低限しか教えてくれない。
部屋から出る事は出来ない。
いや、実ははいつでも出れるんだけど、そんなこと思いつきもしない。
スピーカーが教えてくれないから。
その部屋はお前に安寧と閉塞感しか与えてくれない。
でもお前は死ぬことは出来ない。
だって、スピーカーが「生きろ」って命令するから。

そのまま7年の時が流れる。
でもお前はそれすら知らない。
ただ、無限にも感じられえる時間が過ぎたことしか知らない。
スピーカーは何も言わない。もうずっと長いこと、何も言わない。
ただ「生きろ」とお前に命令して以来、何も言わない。
だからお前は生きることしか出来ない。スピーカーの言った通りに。
食べて、寝て、排泄して、生きる。
他にすべきことなどない。
他に教えてもらったことなど何もない。
お前の心の中の安寧が磨り減っていく。
閉塞感などとうに枯れた。
今、お前の心を占めるのは焦燥感だ。
お前はもう知っている。

教えてもらえなくてもこれだけは知っている。

お前はもうすぐ死ぬ。
いくら生きろと言われても、自分の寿命はどうしようもない。

お前はもうすぐ死ぬ。
何のために?
スピーカーは何も言わない。

お前はもうすぐ死ぬ。
何のために?何のためにお前は生きた?
スピーカーは何も言わない。

お前はもうすぐ死ぬ。
何のために?何のためにお前はここで?
スピーカーは何も言わない。

お前はもうすぐ死ぬ。


お前の心には、もう焦燥感しかない。
自分の死が、終わりがすぐそこまで迫って来ているのが分かる。


お前の心は、焦燥感で満たされた。

スピーカーから声が聞こえる。
とうに忘れたと思っていた、あの、懐かしい声が聞こえる。

今までで、一番長い指示を貰った。
お前がこの後どうすればいいのか、全てを教えてもらった。
スピーカーはもうお前に「生きろ」とは言わなかった。







後味悪いなー
セミに生まれた奴って前世でどんだけ悪いことしたんだろうね。
私の脳内では、セミは一生不幸だということが決定しました。

セミと自分を比べてみる。うーん。

大丈夫。

まだ私のスピーカーは私に言っている。ずっと言い続けている。
「生きろ」って。

だから大丈夫。

 

おしまい。

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