出張が楽しすぎたので仕方なく愚痴を書く_第4章_世界はこうして回ってる。
前記事。
そろそろ書くのが飽きてきたのでダイジェスト風に。
9月17日
工場に着く。
田中さんの資料チェック。
キット改造用の図面引き。
キットゲット。
キットの改造をお願いしたけど断られたので自分でやる。
9月18日
ハイテンションでキットをセットアップする。
(自分でやった)改造が上手過ぎて笑う。溶接技術より女子力上げたい。
試験量産の前に工場側の準備があるのでそれまで自由時間。
シャワー浴びて着替えて朝日を浴びながらコーヒーを飲む。
文字だけだととっても優雅。
カフェインを取って目が覚めたので量産施設に潜入。
準備まだかよー。とせっつくとおっぱいが無い事を弄られる。
おっぱいを弄られたわけではない。念のため。
8時頃に試験量産の準備完了。
最終チェックも終わって後はスイッチ押すだけ。
試験量産を開始するには鈴木さんクラスの偉い人の承認が必要なんだけど、誰もいない。雨もヤバイし休日なんだから当たりまえ。
っていうか昨日鈴木さん何時頃帰ったんだろ。全然気がつかなかった。
鈴木さんに電話してみる。今向かっているところとの事。さすが偉い人。
鈴木さん到着で試験量産開始。
機械が動き出す。
この瞬間いつも思う。
ボカーンって爆発しないかって。
破滅願望かな?
試験量産は順調っぽい。
となるとこれが終わるまで暇だ。寝よう。
休憩室のベンチを占拠して寝る。
12時前に目が覚める。
試験量産は順調に動いている。
ものの、予定より出てくる数が少ない。
オペレーターさんに聞いたら、製作工程の時間の分配が悪いんじゃないかとの事。
オペさんは耳でそれが分かるらしいけど私には無理。
データを見る。うーん微妙。微妙。
切り詰めれば20%は早くなる
このままでも量産は出来るだろうけど時間がかかれば儲けが少なくなる。
上司に電話。
「直せや。」
簡潔である。
試験量産を止めて、色々とごにょごにょする。
楽しくなってくる。
夜の10時頃色々終わり。
これで結構早くなったはず。
チェックする前に体をほぐしたい。トイレにも行きたい。のども渇いた。
量産施設に入るときの服装が重装備過ぎて、脱いだり着たりするのがめんどくさいし時間がかかる。
だからトイレも飲食も限界まで我慢する。
体に悪いことこの上ない。
一休みして再び中へ。
自己チェックは当然のオールA。完璧である。
9月19日
日付が変わってしまった。
ちょっとあせりながら試験量産開始。
今度も順調っぽい。
夜間はオペさんに張り付いてもらう訳にもいかないので、装置の隣でボケーっとする。
途中でデータを確認する。
(故)田中さんのときより25%近く早くなっている。
テンションが上がる。目蓋は下がる。眠い。
午前4時くらい。
無事、試験量産終了。
データをパラーとみて大丈夫そうなので、とりあえず寝る。
重装備を外してシャワーを浴びる。着替えて、事務所のベンチで眠る。
8時くらい。
起きる。カフェインましまし。
データは揃ったので後は時間との勝負。
書類と格闘する。楽しくない。
10時くらいに鈴木さんが来てタバコに誘われる。
ほいほいと付いて行く。
鈴木さんから一本貰って火をつける。
ラーク。苦手な銘柄。不味い。
鈴木さんと世間話をしながらエネルギーを貯める。
こういうところでタバコは便利だ。
とか思ってたら、急に腰から下の感覚がなくなる。
両手がしびれて視界がブラックアウトする。
あーヤ二クラかーと思いつつ視界が戻るのを待つ。
両手の感覚も脚の感覚もすぐに戻る。
鈴木さん他オッサン連中がテンパってるのが凄く遠くに感じる。
"救急車"という単語が聞こえる。それはめんどくさい。
ただのヤニクラですからといって立ち上がろうとする。
オッサン連中はそれを制して私を座らせて、アクエリアスを買ってくれる。
買ってもらったアクエリアスを飲みながら全身の感覚が元に戻るのを待つ。
数分後そこには元気に回復したilaaの姿があった。
「もう徹夜明けにタバコなんて吸わないよ」
彼女はそういって笑った。
前にも書いたとおり後は時間との戦いだ。
データをまとめて書類にして…
今11時だから明日の出勤時間まで20時間以上ある。
あるが。
逆算しても絶対無理。
上司に電話して泣きを入れる。
「これ無理でぷー」
「やれ」
「はい」
現実はかくも厳しい。
カフェインとブドウ糖をとって無理矢理脳みそを動かす。
頑張る。頑張る。頑張る。頑張る。頑張る。頑張る。頑張る。ぱーぁ
久しぶりにお腹がすいた。
食堂はやっていないし、近くにコンビにもない。
なによりこの雨だ外になんて出たくない。もう深夜で誰もいないし。
私は自分で持ってきたお土産を自分で食べると言う暴挙にでる。
真空パックのシュウマイをレンチンする。うまい
さすが崎○軒やりおる。
再びカフェインとブドウ糖をとって仕事を再開する。
頑張る。頑張る。頑張る。頑ば…。頑張る。
9月20日の朝が来てしまった。
シャワーを浴びて着替えて切腹の準備をする。
今生の別れにタバコでも吸おう。
鈴木さんから貰ったラーク。相変わらず不味い。
上司が出社するまであと2時間。
頑張る。頑張る。頑張る。頑張る。頑ば…。
お腹がすいた。
鈴木さんが来ない。
気が付いたらもう9時だ。
上司に電話する。
「死にます」
「終わってからな」
「もう無理限界。」
「台風のせいで自宅待機になってるから資料明日まででいいぞ」
「足し算できないくらい限界。」
「頑張れってから死ね。」
優しい世界。
仕方ないから別件でトラブってる同僚に電話する。
「お前九州工場でトラブルってるんだって?」
「あーまあ」
「手伝うから私の仕事やって」
「どんくらい?」
「ilaa説明中。」
「おk」
「thx」
優しい世界。
同僚にデータ投げて、量産施設に入って、同僚のトラブル解決した。
ここで14時くらいだったと思う。
売店でソイジョイを買って食べる。
ボケーっとしていると同僚から電話。
「書類終わったよ。上司に渡しといた」
「ありがとう。ありがとう。」
「こっちこそ出張行かなくてすんだ。」
「っていうか帰れないんだが」)(台風で)
「がwwんwwwwばwwwれwwwww」
優しい世界。優しい世界。
このあと20,21日は工場手伝って、22日の飛行機で帰った。
お土産を一杯一杯貰った。
それこそ宅配便で送るくらい。ていうか送った。
鈴木さんに飛行場まで送って貰った。
飛行機にもやっぱり出会いは無かった。
会社に帰ったらめっちゃ褒められた。恥ずかしい。
(故)田中さんうつ病だったらしい。
命削ってまで仕事する必要ないのに、と思ったが明日は我が身だ。
闇は深い。
私は風邪を引いた。
おしまい。